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イケないキミに白い林檎を
第3章 裏切り
信じていた人に裏切られて、スーツの男には痴漢までされた。
私の心の中はまたしても最悪な気持ちでいっぱいだった。
「――――そんなに隠し続けるのが苦しい?じゃあ、これから颯太のところに行こうか」
「なんでっ……」
「あの夜のことを正直に話すんだよ。俺も一緒に行って説明するから」
「やっ……、やめて下さい!本当にやめて!嫌だっ!」
泣きながら歯向かう私にいきなりスマホ画面を見せる。
詳しくは読み取れなかったけど、私がすすり泣いている間にソラ先輩は颯太にメッセージを送ったようだった。
「もう行くって連絡したよ?……罪悪感を背負ったまま過ごすよりはマシだろ」
またあの目だ……。
氷のように冷たく厳しい瞳。
この鬼畜、冷酷。
他人の恋愛をめちゃくちゃに壊して大っ嫌い。
でも結局、私も体を許したのが悪かった。
体調が悪くても必死に抵抗すればこんなことにはならなかったはず。
もう私は颯太の恋人でいれない。
おしまいだ……――――