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イケないキミに白い林檎を
第18章 イケナイキミに捧ぐ✕

こんな私をまだ好きでいてくれたことが奇跡みたいで夢を見ているようだった。

実感も湧かず、言葉も出ないほど幸せで胸がいっぱいになる。


嫌われていなくて良かった……。

まだ好きでいてもらえて本当に良かった……。


自然と溢れ出てきた私の涙がソラ先輩の服を濡らす。
子供のように泣きじゃくっても受け止めてくれる安心する場所。

付き合っている時もここが心地良いと感じていたのは間違いじゃなかった。

心の奥では好きだったから、落ち着ける場所になっていたんだろう。

大好きな温もりに浸りながら、私もソラ先輩を抱き締めた。


暫くして泣き止んでも、抱き締められる強さは変わらなかった。


「ソラせんぱ……、そろそろくるし……」

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