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イケないキミに白い林檎を
第18章 イケナイキミに捧ぐ✕
「は……い……?」
「別れたように話してるみたいだけど、そもそも別れてないよね」
「え?……どういう事ですか」
私とソラ先輩は別れていない?
振ったのに?
疑問しか浮かんでこない。
何を言っているのか分からなくて私は首を傾げた。
「乙羽さんは、俺を好きになれなかった事と三ヶ月付き合ったお礼を言っただけ。別れて欲しいなんて一言も言ってないじゃん」
「確かにそうですけど……。あれでも別れ言葉になりません?」
「はっきり振ってくれないと俺には通用しないよ。それに手を好きだって言ってくれたのに、好きになれなかったとか矛盾してる」
軽々しく好きだと言えなくて、手が好きだと言って誤魔化したことがあったような……。
「受け取り方によってはそうなると思いますが……」