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イケないキミに白い林檎を
第18章 イケナイキミに捧ぐ✕
一皿取り出して見ると、のっていたのは料理と言えないボロボロした物体。
「ブロッコリーだよ」
「ギリギリ分かりますけど。どうやったらこうなるんですか?茹で過ぎです」
「茹で方を教えて貰ってから練習していたんだ。でも気付いたらこうなっていて……」
頭のいいソラ先輩がブロッコリーすら茹でられないわけがない。
これを教えたのは、私が颯太のところにご飯を作りに行っていた頃。
ソラ先輩を放っておいて、彼女としての役割を果たしていなかった。
そのせいで湯で時間を超えてしまうほど心が荒んでいてもおかしくない。
しかも、これって私に喜んでもらうために練習していたんだよね……。
「何か作るよ。食べたい物ある?」