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イケないキミに白い林檎を
第18章 イケナイキミに捧ぐ✕
「いいんですか」
「当たり前だろ。先に来る時はこれを使って室内で待ってて」
返した合鍵を手のひらに戻される。
二度も落としてしまったのに、ピンク色のうさぎのキーカバーは汚れていなかった。
「電話も通じなかったので、入っていいか分かりませんでした」
「ごめん。昨日充電するのを忘れていて電池がなくなっていたんだ」
充電ケーブルに繋いで電源を入れたスマホにピコンッと通知が入るとソラ先輩はニッと笑った。
もしかしてあの人……?
両思いだと分かって浮かれていても、モヤモヤした不安はまだ残る。
「……女の子ですか?仲がいい子がいるんですよね……」