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イケないキミに白い林檎を
第18章 イケナイキミに捧ぐ✕
「ぐっ……、笑いが堪えられないから…、ぐふふ……、ふはははっ」
いきなり腹を抱えて下品に笑い出す女の子。
急な異変に私は顔を上げた。
「ふっ、やりすぎだ。もう終わろう」
「一体これは何なんですか!」
声を張り上げると、女の子は髪の毛を頭上から引っ張った。
巻き髪のウィッグがパサッと取れて短髪になる。女のショートヘアにしては短い。
女じゃなくて男……?
ウィッグを外して顔を見てもしっかりされた化粧のせいでまだ分からない。
「だっ…、誰なんですか……?」
「声を聞いても分からないの?相変わらず鈍感だねー。ソラくんが大好きな僕だよ」
男にしては高くて中性的な声。
「分かりません。ふざけてないで教えて下さい!」