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イケないキミに白い林檎を
第20章 ふたりの嫉妬と秘密の関係
デートに行く日曜日。
寒さが身に堪えるけど、雪は降っていなかった。
家に迎えに行って、インターホンを鳴らすと眠そうな颯太が出てくる。
外出する服に着替えていて出掛ける準備万端のように見えた。
昨晩、やっぱりデートに行けるとメッセージを送ったら喜んでいたから行く気はあるのだろう。
「颯太、おはよう」
「うお、さみぃ!やっぱり怠いから行かねえ。どこに行くか決めるのも面倒だからな」
「いいから行くよ!今日は連れていきたいところがあるの」
「知り合いに会ったらどうすんだよ。職場のやつには絶対に会いたくねえ」
「大丈夫!会う確率の方がずっと低いから」
外へ連れ出して、ぐいぐいと腕を引っ張りながら目的地へ向かう。