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イケないキミに白い林檎を
第21章 愛するキミと見えない報復を

ソラ先輩の提案により私はある場所に移動した。

玄関のドアが閉まり、足音が近づいてきて私の心は緊張に包まれる。
暗闇の中で物音を立てないようにしてゴクリと唾を飲んだ。


「大荷物を持って来るなんてどうしたの?変な物を売り付けたりしないよね」

小さな穴から二人の様子を覗き見する。

颯太が部屋に入る前、私はネットショッピングで買った物が入っていたダンボールの中に隠れた。
座れば蓋を閉められる丁度いい高さで助かった。


寝室にダンボールを移動させて隠れていたかったけど、寒いからリビングにいることになった。
だから部屋が温まるまでこの場所で息を潜めてやり過ごさなければならない。


「いきなりで悪いが泊めてくれ。おふくろと喧嘩して家出してきたんだ」


「……分かった。いいよ」

ちょっと待って……。私がいるのに颯太を泊めちゃうの!?

すぐに帰ってもらうのかと思っていたのに。

まさかソラ先輩は私の存在を忘れていないよね……。

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