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イケないキミに白い林檎を
第21章 愛するキミと見えない報復を

「ふっ、それは乙羽さんが知らなくてもいい物かな。颯太が下ネタ好きで助かったよ。あの性癖も咄嗟の嘘で、頭の中ではバレた時の台詞を考えていたから」

「でも今がチャンスですよね。颯太がお風呂から出てくる前に私は帰ります」


「まだ帰らなくていいから――」

ベッドに誘導されると邪魔が入った時にしていた続きを強引に再開された。
何も話すことなく、静かに私の体に愛を与えて服を乱す。
短い時間と分かっていても求めてくる。


けれどもシャワーの水音が途絶えてドアが開いた音がすると、胸の突起を舐めていたソラ先輩が部屋を出て行く。

箱の中からやっと自由になれたけど、不完全燃焼のまま暗い場所にひとりぼっち。

ホックの外れたブラジャーと片足に引っかかっているパンツ。
ふしだらな姿を隠すように毛布で肩まで覆った。


このタイミングで私を帰さないで何を考えているんだろう。


今日はまだセックスをしてないから、帰したくない気持ちも分からなくはないけれど……。

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