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イケないキミに白い林檎を
第3章 裏切り

「本当!?颯太に可愛いって言ってもらえて超嬉しい。うちは飲み会までひとりだし、駅に着いたら一緒に遊んでよー!」

イラついているソラ先輩の反撃を物ともしない玲亜さんはまた颯太に言い寄る。

彼女が目の前にいると言うのに遠慮など一切ない。
べったりと触れるスキンシップに嫌悪感しか湧いてこなかった。


「同期との付き合いを考えてよー。ねえ、今日はうちが颯太と遊んでいいでしょ?彼女さん」

「えっ……」


圧倒されてやめて欲しいとは言えなかった。

私は元々争うのが好きじゃないタイプでこう言う状況が苦手だった。


玲亜さんのような女の人と仲良くなれる気がしない。
彼女の高い声も二度と耳に入れたくない声となった。


久しぶりに彼氏と一緒にいれて幸せなのに、この人がいるせいで貴重な時間が台無しになった気分だ。


ここにいたくない。

俯くしか逃げ道がなかった。


早く家に帰りたい……――――

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