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イケないキミに白い林檎を
第22章 Reminiscence
お昼になってからご飯を食べるためにフードコートに行く。
空いていた席に荷物を置くと、一人だけ椅子にドカッと座る海田先輩。
「女はどんだけ買い物好きなんだよ~。ひ弱なオレは疲れてもう歩けない」
テーブルにうつ伏せになってへたれている。
だけど高校の時からこの人はこんな感じだったから気にならない。
「せっかくダブルデートをしてるのに、あんたは文句ばっかり言ってうるさいわね。しかも遠回しに水持って来いって言ってるんでしょ!仕方ないわね」
「あ、私も行きます。持ってきますんで、ソラ先輩も海田先輩と座っていて下さい」
早足で行く莉乃さんの後を追う。
口喧嘩はするけど莉乃さんと海田先輩は仲良いんだよね。
仲がいいほど喧嘩をするってやつなのかな。
給水機の前で紙コップを持っている時に、莉乃さんが私の首元に視線を向けた。
「さっきから思っていたけど、そのハートのネックレス可愛いね。もしかして誰かからのプレゼント?」