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イケないキミに白い林檎を
第22章 Reminiscence
次の日の午前。
【私の方こそごめんなさい】っとソラ先輩にメッセージを打つ。
いつまでも意地を張っていないで素直にならないと。
送信ボタンを勇気を振り絞って押した。
入力フォームからトーク画面に打った文字が表れたのを確認して静かに息を吐いた。
これで仲直りできるかな……。
返事が来たら言い過ぎたこととシュシュのことを謝って……。
そして会ったらもう一度直接謝って、仲直りのキスをして、ハグもして……
頭の中で喧嘩を終わらせるシミュレーションをしながらメッセージの返事を待った。
時間が経つたびにスマホの画面をチェックする。
しかし、夕方になってもそのメッセージに既読の文字がつくことはなかった。