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イケないキミに白い林檎を
第22章 Reminiscence

大学の講義中、バイト、寝ている時以外は大抵すぐに既読になって返事をしてくれるのにどうしたんだろう。

教えてもらっていた予定では、今日は講義とバイトもなかったはず。

怒って私の連絡を無視しているのか、友達と遊んでいるか、買い物に行っているか……。
思いついた答えを絞るために電話を掛けてみる。


『お掛けになった電話番号は電波の届かないところに――』

何度か試してみるけど、アナウンスが流れて留守電に切り替わるだけで繋がることはなかった。


なんだか胸の辺りがざわざわして落ち着かない。

そう言えば、最近ソラ先輩の様子がおかしかった。
橋の下を見たり、エレベーターを待っている時に妙な表情をしていたような。
そして私がどうしたのか聞いても何もないように振舞っていた。

どちらも高いところから地面を眺めていた時。
それから関連付くことを考えて辿り着いた予想は、身の毛がよだつものだった。


まさか、自殺するつもり……?

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