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イケないキミに白い林檎を
第22章 Reminiscence
――――『これからいつでも来ていいし、勝手に部屋に入って待ってていいから』
付き合い始めた頃に言われたことを実行する時が来た気がする。
喧嘩はしてるけど謝りに来たって言えば、入ったことも許してくれるかな……。
いても立ってもいられなくなった私は急いで支度してソラ先輩の住むマンションへ行ってみることにした。
早く顔を見たくて、息切れするほど走って向かった。
マンションに着いて荒れた呼吸を整えながらインターホンを鳴らす。
三回鳴らしても出てくる気配がなく、ドアノブに手を掛けても鍵は締まっていた。
うさぎのキーカバーが付いた合鍵をバッグから取り出して使い、玄関のドアをゆっくりと開けて入る。
「こんにちは。ソラ先輩、いませんかー?」