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イケないキミに白い林檎を
第22章 Reminiscence
他に危ない場所と言えば……、スーパーに一緒に買い物に行った時に渡ったあの橋。
しかも車の通行量も人通りも少ない。
何かに引き寄せられるように、そこに走って向かった。
段々と近付くにつれて見えたのは誰かの人影。
そして見覚えのある人。
血のように赤い夕陽に照らされながら、その人は橋の欄干に両腕を置いて俯いていた。
やっと見つけた……!
でも見るからに嫌な予感が的中していて、ドクンドクンと動悸が激しくなる。
苦しさを感じながらもすぅっと空気を吸って放つ。
「――ソラ先輩、早まらないでください!」
「えっ……、乙羽さん?」
大声を出すと驚いた様子で、私の方を向けてくれた。