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イケないキミに白い林檎を
第3章 裏切り
彼女の前で他人の彼氏を奪って、腕を組んで見せつけてこの女は何をしたいんだろう。
見ているとイライラしてくる。
「玲亜、悪い。今日は彼女と過ごすから。なっ、風子?」
立ち去ろうとした時、颯太が私を止めるように話し掛けてくれた。
仕事で多忙な颯太の家にいつも私が通うばかりで、一緒にご飯を食べてテレビを見て、ゴロゴロして、セックスをする。
このおうちデートの繰り返しで、外に二人で出掛けることなんて最近ずっとしていなかった。
でも久しぶりに外でデートができると聞いて、一気に機嫌が良くなってくる私。
「うん!私もそうしたい」
玲亜さんのことを選ぶと思っていたけれど、私を選んでくれた。
その事実が一番嬉しくて口元が緩む。
「ええ!?有り得ない!颯太の意地悪ー!」
一方、頬を膨らませて怒った玲亜さんは諦めて私たちの元から去っていった。