パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第24章 初恋の人

「単純に照れくさかっただけなんじゃねーの」

喧嘩をしてからずっと意地を張っていた。

メッセージさえ送るのも怖くて、これからどうすればいいのか迷って何も動き出せなかった。

でも真実を知った今なら素直に言える気がする。

だから、会って伝えたい――――


「私、ソラ先輩に今すぐ謝りたい気分です」

「彼氏さんと早くラブラブに戻ってね」


「幸路神社の近くの公園に行ってから会おうって誘いな。あそこは花火がよく見えるから仲直りをするにはいい場所かも」

「ありがとうございます！そこに行って呼び出してみます」

莉乃さんと海田先輩に背中を押され、相談にのってもらったお礼を渡してからその場所へと向かった。


「そう言えば、初恋は実らないってよく聞くよね」

「うむ。初恋の人と結婚できる人はそういないな」


「風子ちゃんたちは大丈夫かな……――――」

私がファミレスを出た後に二人が話していたことを知るよしもなかった。