この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
イケないキミに白い林檎を
第24章 初恋の人
歩いているうちに夕日が沈んで暗くなってきた。
花火を打ち上げるにはいい夜空で風も殆ど吹いていない。
街灯を頼りに海田先輩に言われた所へ向かうと、そこは小さな公園で見晴らしがいい場所。
一人だけ先客がいると思って見てみればソラ先輩だった。
二週間ぶりに見る恋人の姿に鼓動が高鳴り、変わっていなくて安堵する。
「ソラ先輩、どうしてここに……?」
「ここに来いって海田に言われたから。乙羽さんこそ……って、そう言うことか」
海田先輩が世話を焼いてくれたんだ。
せっかく作ってもらったチャンスを活かすべく、私はすぐに頭を下げた。