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イケないキミに白い林檎を
第24章 初恋の人
「この前はごめんなさい……!仲直りしたいです」
謝罪の理由を詳しく述べたかったけれど、感情が込み上げてきてシンプルに伝えることしかできなかった。
「俺の方こそごめんね。会わないことを提案したくせに後悔してた。でもあのことは――」
「いいんです。もう捨てて欲しいとは言いません」
するとソラ先輩は悲しそうな顔で微笑んでから傍に来て私を包んでくれた。
久しぶりに触れる大好きな温もりに目を閉じて浸り、ここに戻れて幸せを感じる。
「……だけど、乙羽さんはあれを残しておかれるのが嫌なんだろ」
嫌じゃないと首を横に振った。
あれは私とソラ先輩の大切な思い出……
「捨てなくて…いいですから……」