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イケないキミに白い林檎を
第25章 純愛青春は淫らな戯れへ
「もちろんありますよ。いじめたら場合によって退学になるのは今もです。
曖昧なこともあって完全になくすのは難しいですが、被害者のサポートも万全ですのでうちの高校は平和ですよ」
生徒会に入っていたソラ先輩が訴えかけてできた罰則。
退学まではやりすぎだと反対する意見もあったけど、先生の協力もあって適用されることになった。
「塑羅緒が生徒会長だった時はひとりで頑張っていたから独裁政治だったよなー」
「うんうん。信頼だけでなく上に立つ者は力がないと誰も付いてこないって言ってソラくんは色々励んでたね」
「私もその台詞を聞いたことある。だからテストの順位で1位をキープしていたんだよね」
「うお、彼氏自慢キタコレ!」
「じゃあ僕も先輩自慢する。校長が祖父だから入学試験をズルしてたんじゃないかっていじめられていた時、ソラくんに助けてもらったなー。おかげで普通に学校に通えるようになったし」
私もこの学校では楽しい思い出ばかり。
記憶がなくてもいじめられることはなかった。
高校生の頃はどうしてソラ先輩が必死に生徒会で活動しているのか不思議だったけど今なら分かる。
燈也さんの無念を晴らそうとしていたんだ。
「よく考えたらすごいですね。私、ソラ先輩のこと尊敬してます……ってあれ」