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イケないキミに白い林檎を
第25章 純愛青春は淫らな戯れへ

ガラスが割れた大きな物音に反応して在校生が何人も集まってきた。

がやがやとしてくる狭い廊下。

周りの声のすべてが罵倒しているように聞こえてきて、激しい吐き気までも込み上げてくる。


「ううっ……!」

「あっ、風子ちゃん!?ちょっと誰かー!」

嘔吐してしまうのを恐れて近くの女子トイレへと駆け込んだ。


脱力感があって体は思うように動かないけど水を流すなどの最低限のことだけはこなせた。

ハンカチで口元を抑えながら洗面台に手を付いていると、今度は大粒の涙が次から次へとこぼれてくる。


怖い。


息が苦しい。


涙が止まらない。


さっきまで何事もなく元気だったのに、今は悲痛の思いだけが頭の中をループしていた。

いつの間に感情が制御できなくなってしまったんだろう。


「乙羽さん大丈夫!?」

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