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イケないキミに白い林檎を
第25章 純愛青春は淫らな戯れへ
誰かに呼ばれていることに気付き、壁伝いに歩いて女子トイレを出るとソラ先輩の姿が見えた。
そこに体を預けてから何をされて、どこに連れて行かれたか全く覚えていない。
漸く意識がはっきりしたのは自分の部屋のベッドで横になっている時だった。
冷たい風を出しているエアコンの音が聞こえるほど部屋は静か。
体には薄いブランケットを被せられている。
だけど体は鉛を背負ってるみたいに重く、胸に穴が開いているような苦しさがあった。
今朝まで病気になってもいなかったし、食欲もあって体調は良好だったはず。
それに特に悲しい事があったわけでもないのにまた涙が出そうになる。
どうして心が痛いのか不思議で仕方ない。
「――――すみません。俺のせいです」