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イケないキミに白い林檎を
第25章 純愛青春は淫らな戯れへ
近くでお母さんとソラ先輩が深刻そうに話をしているのが聞こえた。
私のことを話しているのかな……?
目を閉じて寝ているふりをして聞き耳を立てる。
「気にしないで。いつかこういう事が起きるかもしれないって思っていたから。でもね、お願いだからもう二度と風子ちゃんのことを――――」
ちょうどいい室温と心身的な疲労で最後まで聞けずにまた眠ってしまった。
それから熱が下がらず、体調不良で二日も寝込んでいた。
毎日の楽しみであるご飯も食べる気にもなれなくて固形物を殆ど口にしていない。
抑えきれない感情のせいでずっと泣いてばかり。
涙を拭いたティッシュでゴミ箱がいっぱいになっていた。