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イケないキミに白い林檎を
第25章 純愛青春は淫らな戯れへ
昼下がり。お母さんがパートの仕事から帰ってきて、私の部屋に様子を見に来る。
「今からでも病院にでも行く?」
「ううん、大丈夫。大分良くなったから」
「きっと夏風邪だったのよ。あ、元気になったら連絡が欲しいって塑羅緒くんが言ってたわよ」
自分のことばかりで大切な存在をすっかり忘れていた。
寝ている場合ではないっと被っていた布団を退けて起き上がった。
テーブルに置いてあったスマホを手に取り、真っ先にソラ先輩に連絡をする。
もう大丈夫です、っと。
体調も良くなったから会いたいと我儘を言うとお見舞いに行くからと言ってくれた。
部屋のドアをノックする音が聞こえたのは夕方になってからだった。
「入っていいかい?」