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イケないキミに白い林檎を
第26章 運命の赤い糸
聞いたことを少なからず後悔する気持ちになるけど、どんなことでも受け入れると決めたから真実から逃げるつもりはなかった。
「風子ちゃんは本当のお母さんが入籍前に浮気をしてできた子供なの。結婚してからそれがバレてしまい本当のお母さんは出て行ったらしいわ。
血の繋がってないお父さんが風子ちゃんを引き取り、別の女性と再婚したんだけど……。可愛がってもらえなくて酷い目にあっていたみたいね。
そして記憶が失くなったと同時に、うちに養子にきたのよ」
何を言っているのか一回で理解できない内容だった。
でも教えてくれた一つ一つの情報は頭の中にしっかりと刻まれた。
「そうなんだ……。でっ、でもそのおかげで今のお母さんに出会えたんだから良かったかな」
話を聞いて思い出したわけじゃないのに泣きそうになってくる。
私は産まれてはいけない子供だったんじゃないかって……。