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イケないキミに白い林檎を
第26章 運命の赤い糸

「大丈夫?話さない方がよかったかしらね」

泣こうとしない私の代わりにお母さんが涙を流してティッシュで拭いていた。


顔向けできなくて、話を切り替えるようにスクールバックの中を再び探る。

事故があった時に制服のポケットに入れていた物もスクールバックの中に移動させておいたと言われた。

ポーチ、名札、ノート、使いかけのポケットティッシュ、ハンカチ……。

これくらいかなと思って底板に触れると、下に何か入っている感触がした。

底板を取り出して確認してみると、唯一心当たりがある物を発見して目を見開く。


これって、もしかして――――


お母さんと話し終えた後に血痕がついているスマホとそのある物を持って部屋へと戻った。

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