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イケないキミに白い林檎を
第4章 独占
邪魔されることなく、ひとりで神社の敷地内を歩く。
浮気をしてしまったと勘違いして焦ったり、ライバルが出てきたりハラハラすることが多かった。
だからこそ、リラックスできる時間が心に染みる。
緑に囲まれた場所に癒されて帰ろうとした時、ブルーの目をした黒い猫が近くにやってきた。
「猫だ!猫ちゃーん、こっちおいでー」
呼んでも私の様子を伺いながら少しずつ離れていく。
追っても追ってもなかなか近付けない。
それでも私は触れたくて走って猫を追う。
もう少しで触れることができるところまで接近できた時、
ズルッ――――
「乙羽さん!危ない!」
ソラ先輩に声を掛けられて自分の足元の状況に気付いてハッとする。