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イケないキミに白い林檎を
第26章 運命の赤い糸
これは過去の記憶―――――
二人目の母親から受けた残酷な日々。
興味を持った物に触れようとした時、学校で描いてきた自慢の絵を見せた時、いい点を取ったテストを見せても頬を打たれた。
自分なりにいいことをしたと思っても認めくれることはなかった。
なぜなら私がいたせいで母は父と上手くいかなくなってしまい離婚寸前になっていたから。
だから家庭で居場所がなくて、逃げる場所さえもなかった。
学校でもそれは同じ。
気にくわないからという理由でクラスメイトに叩かれ、ありもしない噂を立てられてひとりぼっちにされた。
さらにそのクラスメイトは知り合いを使って私にレイプをさせようとしてきた。
母親とクラスメイトに仲良くしようと歩み寄っても存在を否定される日々。
私は何も悪い事をしていないのに……。
手を伸ばしても取り合うことすらできなかった。
だから――――他人の手が怖くて嫌い。