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イケないキミに白い林檎を
第27章 禁じられた快楽
次の日も同じ授業があって、漸く一緒に課題をやる人と会えた。
暗めの茶髪で程よく今時のファッションを取り入れていてお洒落。
見た感じ、人柄は明るくて落ち着いている好青年だった。
「昨日は一人でやらせてすみません。……ってもうびっしり書いてるとかすごっ!こんなに調べてくれたの!?」
榎森くんに初めてここまで多い文字数の台詞を言われた。
お父さんと彼氏、出掛けたお店の店員以外の男に話し掛けられるのは久しぶりだった。
彼氏のソラ先輩が私に抱いている不満があったことをふと思い出す。
確か、他の男に尻尾を振るところが嫌だと言っていた。
私自身は尻尾を振っているつもりはないんだけど、彼氏の立場から見ると振っているように見えているようで。
ソラ先輩を勘違いさせないために他の男と話す時は、他人行儀で事務的に会話することを意識してみればいいのだろうか。