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イケないキミに白い林檎を
第27章 禁じられた快楽
近くで見ていた榎森くんがすかさず話し掛けてくる。
私が女友達と一緒にいる時は控えめなのに、ひとりでいると話す機会を伺われているような気がした。
「ドジなのは認めますけど……」
「でも乙羽さんのそういうところを見れて安心しました。最初はハードルが高くて近付きにくかったんですよ」
笑いながら自販機でミルクティーを買った榎森くんは、私の持っているブラックコーヒーと交換してくれた。
「なんで私が?頭が良いわけでもないのに?」
「しっかりしすぎてると言うかなんというか。後、彼氏がいるから誰も近付かないでオーラが出てたから」
「えっ、そんなオーラが出てます!?」
目に映るわけでもないのに自分の周りをキョロキョロと見るとまた榎森くんが笑う。
「右手に指輪をしてるってことは今も彼氏がいるんですよね?」