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イケないキミに白い林檎を
第27章 禁じられた快楽

「触るなって言われた時はショックだったけど、理由があるんだから仕方ないよ。それに、これくらいで嫌いになるほど薄っぺらい関係じゃないだろ」

「だけどっ……」


ゆっくりと手を伸ばしてソラ先輩の手に触れようとするけどまだ怖かった。

何も危害を加えられないと分かっているのに心の奥底で他人に近付くのを拒む気持ちが存在する。

この手で好きな人に触れたくても壁があって触れられないような感じだった。


「無理しなくていいよ。またフラッシュバックしたらつらい思いをするだろうから。だけど他人に触らないで生活するのは大変そうだね」


「今の時代そうでもないですよ。セルフレジや電子マネーで会計すれば他人の手に触らずに済みます」

「それでもひとりで行けるお店は限られてきそうだね」

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