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イケないキミに白い林檎を
第27章 禁じられた快楽
それから体調が悪くなることはなく平和に過ごしていた。
フラッシュバックしたことを思い出しさえしなければ普通に生活を送れるから他に不便なことはない。
大学へ行き、ロッカーに入れていた教科書を取り出す。
今日は共同作業をする授業はないから気が楽だった。
しかしロッカー室を出た時に榎森くんとばったり会う。
この前、怒って立ち去ってしまったから顔を合わせるのは気まずい。
「おっ…、おはようございます」
目が合ったため、最低限の挨拶をして早足で逃げようとする。
「ちょっと待ってください……!」
引き止めるように榎森くんに声を掛けられ、驚いて冷や汗をかく私。
立ち止まってゆっくりと振り向いて顔を伺う。
「なっ、なんでしょう?今日はあの課題はやる日じゃないですけど」