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イケないキミに白い林檎を
第28章 ふたりのしあわせ

「ボクが風子と生徒会長の仲に亀裂を入れてしまうようなことをしていたらごめんね」

責めるような悪いことを秋はしていない。

私が誰にも触れなくなった時からできていた亀裂が深くなっただけだ。


「どうして秋は必要以上に私に構うんですか」


「風子は大事な友達ですから」

友達だとしたら他の女に対しても私と同じく扱うはず。
でも明らかに他の女よりも私にばかり構ってくるから疑ってしまう。



次の授業が始まり、秋と一緒に課題を進める。

使えそうな資料を図書室から何冊か借りてから教室へと向かって廊下を歩いていた。

ぼーっとしていて、借りてきた本を落としてしまった。


「大丈夫?眠そうだし、ちょっと休んだ方がいいですよ」


「平気ですので、課題を進めましょう。さっさと教室に戻らないと――――」

落ちた本を拾うと、秋に腕を掴まれて使われていない教室へ連れ込まれた。

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