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イケないキミに白い林檎を
第28章 ふたりのしあわせ

告白をしているような真剣な眼差しを向けられて逃げられなくなる。

そこからは何の偽りも感じない。


「でも彼氏は触ることができなくても一緒にいて楽しいから……」

「じゃあボクとは?」


「え……、秋は一緒にいて普通に楽しいですよ」

「それなら彼氏よりボクといた方が得じゃないですか。こう見えても風子のことを幸せにする自信だってありますよ」


心の弱さが秋のことを拒む力をなくしていく。

秋と付き合えば、触れることやフラッシュバックに悩むことなく普通の恋愛をすることができる。

上下関係もなく、同じ学科だから一緒にいれる時間も長くて寂しくなることもない。


離れてしまいそうな大切な人を忘れて誘惑に負けそうになった。

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