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イケないキミに白い林檎を
第29章 in flore

「私のことはいいですから、二人で話してください」

断られて頬を膨らませている女の子と話すように秋を促すと渋々と承諾した。


二人が話している間、私はスマホを取り出してメッセージを見る。
ひとりにして欲しいとソラ先輩に言われた日から履歴は止まったまま。

気持ちの整理はまだ終わらないんだろうか。
答えを待つべきか、こちらから連絡をすればいいのか頭を悩ませる。


チラッと隣の様子を見ると女の子が秋の肩に触れて近付いてた。
どんなに触られても嫌な顔をしないから人当たりがいいのだろう。

女の子との話を終えてからすぐに秋がまた声を掛けてくる。

「この授業が終わったら一緒に出掛けません?」


「ごめんなさい。用事があるから」

「なかなかつれないですね。彼氏と会うんですか?」


「ううん。自分だけの用事なのでデートではないです」

「それならボクも付き合いますよ」

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