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イケないキミに白い林檎を
第29章 in flore

「落ち着いたので心配無用です。……今はソラ先輩の看病がしたいんです」


ミルクティーを飲み干してから、掃除と洗濯をして夜ご飯の準備に取り掛かる。

材料がないか冷蔵庫の中を見ると飲み物だけしか入っていなかった。

自炊をすると励んでいたけど、私と何かあるとまともな食事をしない。
放っておけないのはこちらも一緒だ。


必要な物を買いに行ってから台所でお粥を作る。

葱と卵を入れ、味付けしてできあがった時、ソラ先輩がよたよたと歩きながらやって来て私の背後に立った。

「お粥できましたよ。後、プリンとか喉越しのいい食べ物も買っておきましたからひとりの時に――」


「乙羽さん、ありがとう……」

お礼を言われると同時に背中に感じたのは熱と少しの重さ。

自分のお腹に目を向けるとソラ先輩の手が見えた。

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