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イケないキミに白い林檎を
第29章 in flore
触られていて、逃げられないように包まれている。
だけど――、嫌じゃない……。
震えもしなければ苦しくなることもなく、体が拒絶している様子はなかった。
「あ…れ……。これは、なんともないみたいです……」
「駅で助けた時に拒否しなかったから、後ろからは大丈夫なのかなと思って」
思い返してみれば、背中を包まれた記憶はいいことばかり。
生理痛でつらい時にお腹を撫でてくれたり、髪も結ってくれて、後ろから愛し合ったこともあった。
どれも初めてしてくれたのはソラ先輩だった。
「もしかすると、いい思い出しかないからですかね。私はソラ先輩にこうやって後ろから抱き締めてもらうのが大好きですので」