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イケないキミに白い林檎を
第30章 林檎の花

私も忘れてしまわないようにするため、次の日に病院へ行って診察を受けた。


朝にお粥を作った日に何も覚えていなかったのは、ストレスで一時的に記憶が飛んでしまったのではないかと診断された。

そんなことがあるのかと疑いたくなったけど、頭部に外傷を負ってないのに思い出せないんだから事実なんだろう。

そして、今後のことを考えて通院することに決めた。



穏やかに月日が流れていく中、大学では秋のことが好きな女の子と擦れ違うたびに睨まれていた。

課題を一緒にやっている私のことが相当気にくわないらしい。


けれども、告白を断ってから秋とは必要最低限しか話をしていない。

どちらかが恋愛感情を持ち、上手くいかなかった後の男女関係はこんなものなんだろう。


仲良くしようとしてくれる秋がいなくなって寂しい気もするけど、これでいいんだと割り切れた。

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