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イケないキミに白い林檎を
第30章 林檎の花
それから私たちはたくさん思い出を作った。
遊園地、動物園、山、県外の海やショッピングモールなど二人で行ったことがない様々な場所へ遊びに行った。
出掛けるたびに撮っていた写真は二人で笑っているものばかり。
目に見えて分かる思い出の数々は、大容量のアルバム一冊では納めきれない程になった。
この思い出のひとつひとつが愛に見える。
私がずっと欲しかった愛……。
記憶を失っても思い出すきっかけにするために撮っていたけど、もう心の病によって忘れることはないと思う。
ソラ先輩からたくさん愛情を受け取り、私も与え方を学んで少しずつ前へ進めたから……。