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日は昇り、日は沈む
第3章 ひなた村事情2
「ほんとだ」
「結界がない」
「なぜだ、おかしいな」
毎朝見てきたあの風景から、霧が消えた事は一度もない。村を歩いても、見渡せば常にこの村は、レースのカーテンで覆われているように見える。それはタカオだけでなく、この村の住民にとっての、あたりまえの姿だ。
ひょっとすると、カメラには写らないのかもしれない。
「そういえば、結界が写った写真みたことないぞ、いてっ」
丸男を小突き、「見えないんじゃ」とマサ爺がぽつりと呟いた。
「え?」
「あの結界はわしらにしか見えん」
「えーーーーーっ!」
「もちろんカメラなんぞには写らん、ほっほっほっ……」
「結界がない」
「なぜだ、おかしいな」
毎朝見てきたあの風景から、霧が消えた事は一度もない。村を歩いても、見渡せば常にこの村は、レースのカーテンで覆われているように見える。それはタカオだけでなく、この村の住民にとっての、あたりまえの姿だ。
ひょっとすると、カメラには写らないのかもしれない。
「そういえば、結界が写った写真みたことないぞ、いてっ」
丸男を小突き、「見えないんじゃ」とマサ爺がぽつりと呟いた。
「え?」
「あの結界はわしらにしか見えん」
「えーーーーーっ!」
「もちろんカメラなんぞには写らん、ほっほっほっ……」