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日は昇り、日は沈む
第4章 ひなた村一大事1
マサ爺の足が止まった。
「タカちゃーん、わしゃもう疲れた、おぶってくれぇ~。イテテテテ、腰も足も痛いんじゃ~」
体育座りで駄々をこねだすマサ爺は、まさしく95才の老いぼれそのものだった。
タカオは杖をマサ爺に返し、後ろから両脇を抱えて立たせた。前に回り、背を向けて腰を少し折ると、マサ爺は素直な子供になってタカオにおぶさった。
「うむ、くるしゅうない」
さっきまでの膨らんだ元気が、タカオの背中でしょんぼりしている。
撮影を阻止出来ただけでも成果はあった。あとは適当にあしらって結界の外に追い出すだけだ。
タカオはひなたカフェの前まで来てふと振り返った。
日光を浴びて薄霧が輝いている。地上に降りてきたオーロラのようだった。
「タカちゃーん、わしゃもう疲れた、おぶってくれぇ~。イテテテテ、腰も足も痛いんじゃ~」
体育座りで駄々をこねだすマサ爺は、まさしく95才の老いぼれそのものだった。
タカオは杖をマサ爺に返し、後ろから両脇を抱えて立たせた。前に回り、背を向けて腰を少し折ると、マサ爺は素直な子供になってタカオにおぶさった。
「うむ、くるしゅうない」
さっきまでの膨らんだ元気が、タカオの背中でしょんぼりしている。
撮影を阻止出来ただけでも成果はあった。あとは適当にあしらって結界の外に追い出すだけだ。
タカオはひなたカフェの前まで来てふと振り返った。
日光を浴びて薄霧が輝いている。地上に降りてきたオーロラのようだった。