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手を繋ごう〜愛憎II〜
第15章 動き出す思惑
「なしたの?唯ちゃん?」

問い掛ける誠に、唯は譜面を取り出し

「あのさ、ここのパートなんだけど、ドラムが最初に入るでしょ?私、微妙にズレちゃって分かんないんだよね」
と言う。

(唯ちゃんが珍しい…萌と同じくらいのレベルな筈だから、この位だったらちゃんと出来るハズ…)

誠は思いながらも

「おお!良いぜ!イントロの部分だよな?」
と言う誠に
「うん!そうそう!」
と、唯は話をする。

隣にいた亮が
「俺が今ドラムパートしてんのに…」
と悲しげに呟くのを尻目に、誠はドラムを叩きだした。

〜〜♪

(ん?ちゃんとリズムに合わせて吹き始めてるよな…?)

誠はドラムをストップさせ

「唯ちゃん出来てるじゃん」

と、声を掛ける。

唯はハッとした顔で

「そ、そお?弾けてたかしら…?」
と返す。

「うん。弾けてた。」

唯にそう言っていた最中、遠くの視界に萌が誰かと話をしているのが見えた。

榎本豊である。

(確か、萌に告白して来たヤツだ…)

そう思いつつ、

(でも、最近また少しずつ話始めていた…よな?)

誠は萌の事をよく見ていた。

恐らく萌の事だから、何事もなかったように接しているのだろう。

誠はそう思うが、自分の視界にある光景で、何か不自然なものが映る。

(……唯ちゃん?)

唯が萌と豊を見て、いつもの穏やかな表情ではない、敵意に満ちた目で二人を見ていたのだ。

(ちょっと待って?どう言う事?めっちゃ唯ちゃん怖いんだけど)

誠は疑問に思い

「…唯ちゃん?」

と、顔を覗き込むように見た。

ハッとした顔をし、唯は

「え?どうしたの?」

と、聞いて来る。

そこで、唯の表情で何か怪訝に思った…なんて事が、全く関係性を持っていなかった為

「いや…なんでもない」

それしか答える事が出来ない。
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