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手を繋ごう〜愛憎II〜
第3章 パニックな朝と懸念
目立つがために、先輩の呼び出しがかかるが、先輩は、彼の持ち味である、無邪気で明るい部分を見て、むしろ好いて、その後も誠との交流が続いているらしい。
吹奏楽部でも、全体練習の前、一人ドラムの練習をしている誠をじっと見つめる萌がいて、彼は誠に嫉妬をしていた。
僕の方が先に告白をしていた筈なのに…
(なんで…あいつと付き合うんだ…萌ちゃん……)
怒りが鎮まらない。
メキメキとシャープペンが音を鳴っているのにも彼は気付かない。
ボキッとシャープペンが折れた。
それすら気付かず
(あいつから…萌ちゃんを奪い取るにはどうしたら良いか……)
そればかりを考えていた。