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手を繋ごう〜愛憎II〜
第6章 憂鬱
「目の前に、まこちゃんがいなくなる世界が私には想像が出来なかったんです。のちのち、海外に行くって言ってますけど」
と、萌は言った。
「海外?」
美咲が聞くと、
「そう。今私の勉強教えてる最中頑張ってますよ。バイトもしてるし、なんでそんなに頑張れるの?って思うくらい。」
と、萌が言った。
美咲は感心したように
「あの誠くんがね…」
と、言った。
萌は美咲に
「私は、こうでもしないと、全然気づかなかったですけどね。まこちゃんがすごい大切なんだって。」
美咲は
「…そっか。」
と、俯いた。
萌は
「丸山先輩に助けてって、言うの、どうですか?」
と、聞く。
美咲は
「なんかね…背負わせたくないのか…隆の前ではあんな風になっちゃって、よくわかんないの……」
と言った。
萌は
「これは、ゆう先生の受け売りですけど、まずはここから、気付く事…なのかもしれないですよ?」
と言った。
「…まずはここから、か……。ありがと、萌。」
「いえ、あのゆう先生の受け売りですから」
そう、萌は言った。