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第5章 井上 翔太
「…今更、何言っても言い訳ですけど…」
と前置きしてから、呟いた。
「…最初から、こうなろうと思って、連れ込んだわけじゃ、ないですよ…?もっと、紳士的に、朝まで過ごそうと、思ってたんですけど、ね。」
「…オトコの人とホテルに入る以上は、覚悟はしてた。逃げようと思えば、何回もチャンスあったし。だから、こうなったのは、私の意思。…普段は、こんな尻の軽い女やないよ、私。井上くんが、本気で私のこと、心配してくれてる、って思ったから」
「…嘘かもしれませんよ?」
「ふふ。一年も騙されてたくせに…て?ホンマやな。でも、泣いてええよ、って言うてくれたのは、嬉しかった。あんなこと、言われたことないもん。あの時、井上くんは私のこと考えてくれてる、って、思った。彼とのこと、何で気付かんかったんかなぁ、って、悔しいやら情けないやら、やけど。もっと、客観視できてたら、気づけてたかもね。当事者になるとねぇ、なかなか気づかれへんもんやねぇ…」
「恋は盲目、ってヤツ、ですか…?そんなに好きだったんですね…」
ちょっと妬ける。
と前置きしてから、呟いた。
「…最初から、こうなろうと思って、連れ込んだわけじゃ、ないですよ…?もっと、紳士的に、朝まで過ごそうと、思ってたんですけど、ね。」
「…オトコの人とホテルに入る以上は、覚悟はしてた。逃げようと思えば、何回もチャンスあったし。だから、こうなったのは、私の意思。…普段は、こんな尻の軽い女やないよ、私。井上くんが、本気で私のこと、心配してくれてる、って思ったから」
「…嘘かもしれませんよ?」
「ふふ。一年も騙されてたくせに…て?ホンマやな。でも、泣いてええよ、って言うてくれたのは、嬉しかった。あんなこと、言われたことないもん。あの時、井上くんは私のこと考えてくれてる、って、思った。彼とのこと、何で気付かんかったんかなぁ、って、悔しいやら情けないやら、やけど。もっと、客観視できてたら、気づけてたかもね。当事者になるとねぇ、なかなか気づかれへんもんやねぇ…」
「恋は盲目、ってヤツ、ですか…?そんなに好きだったんですね…」
ちょっと妬ける。