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第9章 巽 圭吾

学校に行くことが目的で、就職がゴール、みたいに考えちゃってた俺は、就活に失敗する。
何とか滑り込んだ小さな広告代理店は、朝から晩まで働いても、全然仕事が終わんなくて、残業代も出ないのに、残業時間だけは過労死一歩手前レベル。
それでも、新卒で比較対象が無い身には、それが異常だって判断がつかなくて。
胃が痛くて、何も食べられなくなっても、辞めるという結論には至らなかった。またあの就活に逆戻り、という現実に二の足を踏んだのもある。
一緒に帰ってた先輩が、疲れ過ぎてか、吸い込まれるようにフラフラ車道に出て、車に轢かれる事故があって。幸い一命は取り留めたけど、それでようやっとおかしいんじゃないか、て思って、病院に行ったら胃に穴が開いてて、入院になった。
ドクターストップで、休職を余儀なくされて、病院から電話でそれを報告したら、もう来なくていいと言われた。
俺の1年はなんだったんだろう、という思いと、でもどこかで、もう会社に行かなくていい、と思ったら、ほっとしたのも事実だ。
何とか滑り込んだ小さな広告代理店は、朝から晩まで働いても、全然仕事が終わんなくて、残業代も出ないのに、残業時間だけは過労死一歩手前レベル。
それでも、新卒で比較対象が無い身には、それが異常だって判断がつかなくて。
胃が痛くて、何も食べられなくなっても、辞めるという結論には至らなかった。またあの就活に逆戻り、という現実に二の足を踏んだのもある。
一緒に帰ってた先輩が、疲れ過ぎてか、吸い込まれるようにフラフラ車道に出て、車に轢かれる事故があって。幸い一命は取り留めたけど、それでようやっとおかしいんじゃないか、て思って、病院に行ったら胃に穴が開いてて、入院になった。
ドクターストップで、休職を余儀なくされて、病院から電話でそれを報告したら、もう来なくていいと言われた。
俺の1年はなんだったんだろう、という思いと、でもどこかで、もう会社に行かなくていい、と思ったら、ほっとしたのも事実だ。

