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第9章 巽 圭吾
理恵ちゃんの言わんとすることが飲み込めなくて、ぱちぱちと瞬きする。
「…私は、圭吾くんの、家族には、なれないのかな、ってこと」
「…理恵ちゃん!それって…」
「圭吾くんは、結婚したいとか、思わない、の…?」
「思わないことはないけどね…」
「けど?」
「俺が結婚したら、おかんが1人になっちゃうじゃん。兄貴が東京に居たけど、この春からこっちに帰ってきてさ、結婚して神戸に住んでるんだけどね。奥さんが、同居は絶対ヤなんだって。おかんも気ィ強いから、ヤダって言われて一緒に住みたいとは思いません!てなっちゃって。ま、兄貴夫婦がウチに帰ってくるってなったらそれはそれで俺がウチ出なきゃだっただろうから、ぬくぬく実家暮らし続けてられるのはそのおかげとも言えなくはないんだけど…」
「お母さんは、同居したくないのに、圭吾くんはウチに居たいから結婚したくないの?」
「…私は、圭吾くんの、家族には、なれないのかな、ってこと」
「…理恵ちゃん!それって…」
「圭吾くんは、結婚したいとか、思わない、の…?」
「思わないことはないけどね…」
「けど?」
「俺が結婚したら、おかんが1人になっちゃうじゃん。兄貴が東京に居たけど、この春からこっちに帰ってきてさ、結婚して神戸に住んでるんだけどね。奥さんが、同居は絶対ヤなんだって。おかんも気ィ強いから、ヤダって言われて一緒に住みたいとは思いません!てなっちゃって。ま、兄貴夫婦がウチに帰ってくるってなったらそれはそれで俺がウチ出なきゃだっただろうから、ぬくぬく実家暮らし続けてられるのはそのおかげとも言えなくはないんだけど…」
「お母さんは、同居したくないのに、圭吾くんはウチに居たいから結婚したくないの?」