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第9章 巽 圭吾
「イヤ、おかんは同居嫌がってないよ。まだ元気だし、だからいきなり同居でなくてもいいんだけど、でも、買い物とか、なんだかんだ車出したりとかさ、力仕事とか、男手ってのはある程度必要だと思うから、なくなっちゃうと不便だろうなと思うわけ。けど、そんなこと心配してるって言ったら、心配されるほど年寄りじゃないって意地張るヒトだから。俺が依存してるかたちで一緒にいる今のスタイルが結構、どっちにも都合いいんだよ。でもさ、女の子はさ、そういうの嫌なんだろうな、って。マザコンて言われても仕方ないのかな、って思うし。彼女とおかんが上手くやってけるかどうかなんて、わかんないし、俺は、どっちも大事だから、どっちか選べって言われたら、困るから、さ…」
「…家族の中で、どっちが大事かなんて、選ぶ必要ある?どっちも大事で正解じゃない?むしろ、どっちかを選べてしまうヒトの方が嫌だわ、私。」
「…家族の中で、どっちが大事かなんて、選ぶ必要ある?どっちも大事で正解じゃない?むしろ、どっちかを選べてしまうヒトの方が嫌だわ、私。」