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第12章 幕間…SS集…②
俺の丼が運ばれてきて、俺は写真なんて撮らずにいきなり箸を取って食い始める。

「お義母さんが1ヶ月くらいいてくれて、家のこと任せてたのでその時は楽でしたけど。もう帰っちゃったんで、昼間赤ん坊と2人きりってのが結構疲れるみたいですね。気分が乗ればメシも作ってくれますけど基本は寝ちゃってるんで、今は帰って飯作って一緒に食う感じですかね。」

「あー、北川は自分で作れるのか…でも帰ってから支度って結構遅いよな」

「休みの日に結構まとめて作り置きとか小分けストックしてるんで、15分もあれば…」

「…すげぇな、それはそれで。」

「や、まぁ…2人とも働いてるし、暗黙の了解で早く帰った方が支度するってことにしてましたけど、基本遙が用意してくれてて、今はちょっとイレギュラーっていうか。でも、多分復帰したら時短勤務とかさせてもらうかもなんで、できる限り負担はかけないようにしたいな、とは思いますけどね。」

「そうそう、その気持ちなんだよ、大事なのはさ。1回辻本にも言ったけど。元は他人の2人が、紙切れ1枚で家族になるんだ。お互い気遣って、思いやって、妥協して、譲り合わないとやってけないよ、ってな。」

「ですねぇ…」

「ま、辛気臭い説教はこのくらいにして、仲良くな!辻本は大事なウチの財産だから大事にしろよ?じゃ、先行くから」

「はい、お疲れさまです」

課長はニヤリ、と笑って一足先に店を出る。俺も飯を食い終えて立ち上がった。






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