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第12章 幕間…SS集…②
萩原 義隆 × 及川 菜摘





「花火…?」

「そう。今日天神祭でしょう?明日が花火大会。どこか見に行かない?義隆さん人混みは嫌かしら…」

「天神祭の花火ならベランダから見えるんじゃないかな…」

「ホント?」

「遠いけどね。別に花火を見るためにこのマンション買ったワケじゃないし。不動産屋はそういうのを売りにしてたりもするけど、周囲の景観なんて都度変わっていくもんだから、ちょうど見える方向に高い建物が建ったりもするだろうし、去年見えたから今年も見えるとは限らないけど。」

「お家から花火が見えるなんて素敵!」

「去年は少し見たけど、今年も見えるかどうかはわからないから期待はしないで。」

そんな会話をしたけど、見えなかったら来年リベンジでどこかに見に行く、という約束をして、花火大会の日を迎えた。
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